星野ジャパン「金」実現“黄門内閣”…田淵・うっかり八兵衛
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星野ジャパン「金」実現“黄門内閣”…田淵・うっかり八兵衛

 風邪や故障で戦列を離れる代表選手が続出した上、貴重な実戦演習となるはずだった5日の練習試合(対巨人2軍)は、首都圏を襲った集中豪雨で中止に。踏んだり蹴ったりの星野ジャパンだ。苦境の星野仙一監督(61)が最後の最後に頼りにするのは、田淵幸一ヘッド兼打撃コーチ(61)、山本浩二守備走塁コーチ(61)ら、自身が組閣したコーチ陣。人呼んで「仲良し内閣」の強みと不安とは…。→順位は?UP


 福田改造内閣が発表された際、政界にも人脈があり過去に代議士転身さえささやかれた星野監督は「おれも入閣できると思ったんだけどな、外務大臣くらいに」とジョークを飛ばした。ただし、真顔になってこう続ける。

 「(星野ジャパンの首脳陣を)批判的な意味で『仲良し内閣』なんて呼ぶヤツがいるだろ。おかしなことを言うものだな。仲が良くて何が悪いんや。コーチ陣が一緒に飯も食わず、そっぽを向いとったら勝てんぞ。おれたちは仲が良いからこそ、とことん自分の意見をぶつけ合える。仲が悪いコーチ陣というのは、遠慮したり牽制するばかりで議論にもならない」

 確かに、星野監督が大学時代からの親友である田淵、山本両氏をコーチに迎えた際には、「公私混同」と批判の声もあったが、仲が悪くてはまとまるものもまとまらない。

 さて、本番を直前に控え、コーチ陣はどう仕上がっているのか。

 日本代表コーチに就任したことで、最も多くの課題を背負わされたのが山本コーチ。通算536本塁打を放ってミスター赤ヘルと呼ばれ、広島監督も務めた実績には文句の付けようがない。しかし、コーチ経験は皆無。走者の信号機となる「三塁コーチ」の役割は、これまでのキャリアにはなかった難しい仕事だ。

 「昔の野球はバント、エンドランくらいだったが、最近はバスターだの、セーフティースクイズだの、いろいろある。浩二が『サインを出し間違えやしないか』と一番不安がっとるよ」と星野監督。

 サインや走者への指示は実戦を積むしかないが、少なくとも、山本コーチがここにきて格段に進歩したのが、ノックの腕前だ。「この仕事を引き受けるまでノックをすることはあまりなかった が、できて当たり前、言い訳は利かないものな」と山本コーチは苦笑する。

 実は昨年12月のアジア予選終了後、ノックバットを造り直した。メーカー担当者は、「グリップエンドを現役時代に使用していたバットと同様の『こけし型』に。さらに『あと5グラム重くしてくれ』と注文されました。バットというものは普通、同じように作っても10グラムの幅が出てしまうものなのなのですが、それほどノックバットにこだわるようになった」と感心する。

 一方、良い意味で相変わらずなのが田淵コーチ。星野監督は「あいつ、深刻な顔をしとるから何かと思ったら、『おい、マー君の血液型って何型やろ?』だって。知るかっちゅうねん」と怒ってみせた後、「まぁ、あいつは“癒やし系コーチ”だから」とニヤリ。

 確かにグラウンド上でも、田淵コーチを中心にナインに笑いの輪が広がる。村田、西岡、川崎が相次いで離脱しても、「シーズンオフとは違うから、調整遅れになる心配はない。むしろ休むことで状態が良くなるかも」と田淵コーチが言うと、何やら周囲も安心できるから不思議だ。

 星野監督を「水戸黄門」に例えれば、「助さん」「格さん」が山本コーチと大野投手コーチ。田淵コーチはさしずめ、ムードメーカーの「うっかり八兵衛」といったところか。

 大野投手コーチはひとり8歳年下ではあるが、首脳陣で唯一、2004年アテネ五輪を経験。また、主将の宮本も、アジア予選では守備位置を指示するなど、コーチの肩書こそないものの、「風車の弥七」ばりにベンチを助ける。

 そんな中、星野監督はベテランぞろいの担当記者陣を見回し、「なんや、むさ苦しいおっさんばっかりやな。女性はおらんのか」と苦笑い。なるほど、由美かおるの入浴シーンでおなじみの「疾風のお娟」だけが足りないようだ。

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